大日本印刷 第1四半期決算を解説:売上高3661億円、営業利益229億円、純利益453億円/通期予想は売上高2.9%増も純利益は-18%程度【7912】

大日本印刷 第1四半期決算を解説:売上高3661億円、営業利益229億円、純利益453億円/通期予想は売上高2.9%増も純利益は-18%程度【7912】
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佐々木  雄性

名前:佐々木 雄性(ささき ゆうせい) ニックネーム:ユウ、あるいは「マーケット侍」 年齢:31歳 性別:男性 職業:株トレーダー(専業) 居住地:東京都・港区の高層マンション 出身地:神奈川県横浜市 身長:177cm 血液型:A型 誕生日:1994年6月12日 趣味:ランニング、カフェ巡り、経済書の読書、海外旅行、ジャズ鑑賞、将棋 性格:冷静沈着だが好奇心旺盛。マーケットでは論理的に分析する一方、私生活では意外とユーモラスで仲間思い。リスクを取ることを恐れないが、常に計算された判断を下すタイプ。 投資スタイル 短期と中期をバランスよく取り入れるハイブリッド型。デイトレードでは出来高・板情報・ニュースを重視して瞬発力で勝負する一方、スイングトレードではテクニカル指標(移動平均線、MACD、ボリンジャーバンド)を組み合わせて流れに乗る戦略を得意とする。長期投資は割安成長株やテーマ株に限定し、基本は資金効率を重視した短期回転。米国市場や為替もチェックし、日本株との連動性を意識している。信条は「勝ちを積み上げるより、負けを小さく抑えること」。リスク管理と資金配分を徹底する堅実派。 1日(平日)のタイムスケジュール 6:00 起床:海外市場の動きをチェックしながら軽いストレッチ。コーヒーを飲みつつニュースを確認。 7:00~8:00:経済指標や前日の米国市場を整理、自分のトレードプランをノートにまとめる。 9:00~11:30:東京市場でのトレードに集中。板情報やニュースを睨みながら瞬時の判断を繰り返す。 12:00~13:00:ランチは外食やカフェで。ここで相場仲間や投資家友人と情報交換をすることも多い。 13:00~15:00:後場のトレード。保有銘柄の調整や新規エントリーを行う。 15:30~17:00:トレード結果の振り返り。チャート分析や売買記録を徹底的にチェック。 18:00~19:00:ジムでランニングや筋トレ。体力維持もトレーダーの仕事の一部。 20:00~21:00:夕食。外食か、自炊で簡単にパスタやサラダを作ることもある。 21:00~23:00:欧州市場を横目に勉強タイム。経済書や海外投資家のブログを読む。 23:30:入浴後、翌日の準備をして就寝。


大日本印刷 第1四半期決算の要点と投資家向け解説

本日公表された大日本印刷(7912・東証)2026年3月期第1四半期決算短信をもとに、投資家の皆さまへ要点を整理します。期間は2025年4月1日から2025年6月30日までの累計期間です。売上高は366,140百万円(前年同期比2.7%増)と拡大し、営業利益は22,978百万円(同24.6%増)となりました。経常利益は28,227百万円(同10.2%増)で、四半期純利益は45,348百万円(前年同期比で28.4%減)となっています。決算短信には、特別利益として投資有価証券の売却益などが計上されており、前年同期からの純利益の落ち込みにはこの特別要因が影響しています。

セグメント別の動向をみると、スマートコミュニケーション部門は売上高が外部顧客向けに174,247百万円、セグメント利益は5,805百万円となりました。ライフ&ヘルスケア部門は売上高1,271百億円(前年同期比3.0%増)、営業利益は95百億円(前年同期比99.1%増)と大きく伸長しています。エレクトロニクス部門は売上高634百億円(前年同期比7.7%増)、営業利益は139百億円と増収増益を確保しました。部門別の構成を見ると、紙需要の縮小を背景に一部の領域で収益性改善を進める一方、投資フェーズにあるデジタル領域や高機能材料領域の寄与が全社利益を支える形となっています。

財政状態の状況は、総資産が1兆9,631億円、自己資本比率は57.7%と堅調。期末発行済株式数は524,480,692株、期中平均株式数は約4億4,990万株で、株主還元の前提となる一株当たり情報にも影響します。配当面では2026年3月期の年間配当予想を40円とし、期中の分割(株式分割:1株を2株へ)を踏まえた調整後の表記となっています。株式分割の影響を考慮した配当金の表示が行われており、分割後は1株あたりの指標が分かりやすくなっています。

2026年3月期の連結業績予想(公表時点の前提を継続)では、売上高は1,500,000百万円(前年同期比2.9%増)を計画し、営業利益は94,000百万円(0.4%減)、経常利益は105,000百万円(9.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は90,000百万円(18.7%減)、1株当たりの純利益は204.24円と見込まれています。決算短信には「決算補足説明資料はTDnet・会社サイトに掲載」との記載があり、業績予想は公表日現在の前提のもと作成されている点に留意が必要です。

取引材料としての読み解きポイント

まず、売上高の増加はポートフォリオの多様化と一部セグメントの高収益性改善によるもので、四半期ベースでの営業利益の増加は評価できる点です。一方、純利益は特別利益の規模や構成要因の影響を受けて前年同期と比較して減少しています。これは、前年同期に投資有価証券売却益などの一時的な要因が大きく寄与していた影響が、今期は小幅となったことが背景です。長期的には「中期経営計画」下での事業ポートフォリオの強化と財務・非財務戦略の相乗効果が株主価値の向上につながると見られます。

また、同社は2025年度中に実施していた株式分割を2024年10月から効力発生日として適用しており、分割後の1株当たり指標は分母の増加を考慮して算定されています。配当方針としては、2026年期の年間40円を掲げ、安定した株主還元を維持する方針です。市場環境の不確実性が高まる局面では、売上の成長とともにセグメント間の収益性の改善が重要となるでしょう。

財務・キャッシュフローの観点

営業活動によるキャッシュフローは継続的なキャッシュ生産を示唆しており、財務体制は健全性を維持しています。自己資本比率が5割を超えており、長期成長のための投資余力も保たれています。セグメント別の売上・利益構成を踏まえ、今後の設備投資や戦略的提携の進展によって、グループ全体の収益力がより底上げされる可能性があります。

総じて、売上成長と一部セグメントの利益性改善が継続しており、株主還元の充実と財務の安定性を背景に中期的には株価の押し上げ要因となり得ます。ただし、4〜5月期の純利益が前年同期比で減少していることは評価を分ける要因であり、通期予想の実現には原材料費動向や為替の影響など外部要因にも左右される点に注意が必要です。

結論

投資家にとっては、短期的には安定的な回復基調と高水準の配当方針が支えとなり、株価は上昇圧力を維持する可能性が高いと考えられます。ただし、通期予想の純利益が前年を下回る見込みである点はリスク要因として認識しておくべきです。今後の鍵は、セグメント別の収益性改善をどれだけ長期的に持続させられるかと、コスト構造の最適化がどれだけ迅速に進むかにあります。

2026年3月期 第1四半期データ要約

able> 項目 2025年4月1日-6月30日(第1四半期累計) 前年同期比 売上高 366,140百万円 +2.7% 営業利益 22,978百万円 +24.6% 経常利益 28,227百万円 +10.2% 親会社株主に帰属する四半期純利益 45,348百万円 -28.4% ble>

セグメント別(第1四半期累計)

セグメント 売上高(外部顧客向け) セグメント利益
スマートコミュニケーション 174,247百万円 5,805百万円
ライフ&ヘルスケア 123,500百万円 4,786百万円
エレクトロニクス 58,906百万円 13,699百万円
計(セグメント合計) 356,654百万円 24,291百万円

財政状態の要点としては、総資産1兆9,631百万円、自己資本比率57.7%、期末株主資本は1,133,724百万円程度、自己株式の保有状況などが示されています。配当関連では2026年3月期の年間配当予想が40円、株式分割の影響を反映した表示となっています。

この決算を受けての市場の反応次第では、当面の株価ボラティリティは高まる可能性がありますが、長期的にはセグメントの収益性改善と配当の安定性がサポート材料となる見込みです。

今後の株価を予想

2025年8月現在のIR発表を受け、今後1~3か月の株価は小幅に上昇する見込み。売上拡大と配当方針の改善が投資家心理を支える要因となる一方、通期純利益の減少見通しが上値を抑制する可能性もあるため、短期は上昇トレンドを維持しつつも上値は限定的となる公算が高い。

IR発表前後の株価の動き

IR資料情報

提出
7912|大日本印刷
日時
2025年08月08日 15時30分
表題
2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
資料
2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結).pdf

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